先日、バーチャルYouTuberの「魂」とも呼ばれる存在である中の人、いわゆる演者の交代でVTuber界隈を騒がせることとなった株式会社アンリミテッド(Unlimited Inc.)が運営するゲーム部プロジェクト。
バーチャルYouTuberユニット「ゲーム部プロジェクト」を運営するUnlimited Inc.(株式会社アンリミテッド)から、夢咲楓さんと風見涼さんの声優交代日が発表された。
すでに声優が交代している道明寺晴翔さんと桜樹みりあさんに続き、現在夢咲楓さんと風見涼さんを担当している声優2人は8月31日(土)をもって交代、翌9月1日(日)からは、新たな声優陣でコンテンツを提供していく。
声優交代のバーチャルYouTuber集団「ゲーム部プロジェクト」 9月から新キャストで活動へ(KAI-YOU.net) – Yahoo!ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190827-00010008-kaiyou-ent
私も中の人の交代以来、好きだったポケモン動画が残念ながら面白く感じなくなってしまったので見ていなかったのですが、たまたまYouTubeを見ているとリコメンド機能でゲーム部の動画が表示されたので久々にチャンネルを見てみたら有料ファンクラブ開設という馴染みのない面白そうなことをやっていたのでどういったものなのか調べてみました。
ゲーム部公式ファンクラブ「放課後ゲーム部」
重大発表ということでYouTube及びニコニコ動画に公式の告知動画が上がっています。
概要を見ると主なファンクラブの会員特典の内容は3点となっているようです。
- ファンクラブ限定動画
- ファンクラブ限定ラジオ&ボイスリクエスト権
- 様々な優待が受けられる部員証(年額払いのみ)
また、上記の他にファンクラブ限定イベント、イベントチケットの先行販売、会員限定グッズの取扱い、会報誌の発行、限定画像の公開、グッズ公式通販購入時の特典などリアルアイドルのファンクラブさながらのメリットをアピールしています。ちなみにファンクラブの呼称は「放課後ゲーム部」ということです。
動画内など告知ではあまり触れられてませんが、ゲーム部プロジェクト公式ファンクラブへの加入はしっかり有料でした。
利用規約によると「部費」として下記の金額がかかるようです。
月額払いだと一月に700円(税別)
年額払いだと一年に7000円(税別)
第8条(部費等)
1. 部員は、入部時および次条に定める部員資格の有効期間の延長時に、次に定める部費(以下「部費等」といいます。)を当部に支払うものとします。
年部費:7,000円(税別)
月部費:700円(税別)https://system.unlimited-ent.co.jp/v2/fcJoin.aspx?ccode=Ultd
月額払いと比べて、年額払いだと2ヵ月分お得な金額設定となっています。月額払いの会員は仮入部。年額払いの会員は本入部と定義されており、年額払いの場合、会員証にあたる部員証が発行されるそうです。
一時は継続すら危ぶまれたゲーム部プロジェクト。利用規約なのでどこでもよくあるものだと思いますがファンクラブの規約には以下のような文言も。年額払いをしていて、もし解散となった場合のお金の返還については記載がないのでちょっと不安です。
第15条(当部の解散)
当部は、クリエイターの活動状況その他の事情により当部の運営を継続し難いと判断した場合には、当部を解散することができるものとします。https://system.unlimited-ent.co.jp/v2/fcJoin.aspx?ccode=Ultd
なお、以下のような行為は規約違反による退部処分(BAN)となるそうなので心当たりのある方はお気をつけください。退部処分になった場合、すでに支払ったお金の返還は基本的にないようです。
- 会員が関係者や会社に連絡や面会を要求すること
- ファンクラブを通じて得られるデータの私的範囲を超えた利用
- 関係者への誹謗中傷
- 運営の妨害
所感
今まで、VTuberの有料ファンクラブと言えばクリエイター参画型のMeChuくらいしか聞いたことがないのでいよいよ、ビジネスとして本格的に始めるところが出てきたかという印象です。
ゲーム部プロジェクトはYouTubeのチャンネル登録者数、再生数がここのところ低迷しており、それに伴いYouTubeの広告収入も減っているとみられるため、それに伴う新たな収入を確保したい狙いがあるのかなとも邪推してしまいます。
年会費についてはあのジャニーズが初年度5000円ということで比較して高いという声もネット上ではありますが、ベンチャー企業の行うサービスなのでこんなものかなという個人的な感想です。
ビジネスとしてのVTuberは現状では広告収入、動画案件、音源、楽曲やグッズ販売、イベントなどどうしても収入源の幅が限られており、いずれも自社のみでは完結しないものばかりなのでこういった新しい動きには注目です。